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俺は小中高とずっといじめられてた

実際はいじめられてなかった期間もあるけど、
まぁ、その学校生活のほとんどがいじめられてた記憶だ

小中のやつらと決別したくて、全寮制の高校に入学したけどそこでもいじめられた
小中の頃と比べて、相手は図体もでかくなるし、悪知恵もつけていて、
いじめは今までとは比にならないくらいの苛烈を極めたものになった
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復讐したのはこのときのやつらだ

小中のやつらとは地元を離れて疎遠になったからどうでもよくなった
とういうよりも顔も名前もほとんど覚えてない

とにかく、高校の頃は毎日殴られてた
全身痣だらけで泣きながら家に帰る日々だった
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いくら引っ掻いてもおさまらねえ
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いじめっ子は5人グループで、全員頭を金髪とかに染めた、絵に描いたようなDQNだった

殴られたり、蹴られたり、私物を壊されたり、全裸で校内を走らされたりetc.
あの手この手で俺を苦しめた

そんなある日、金銭を要求された
何に使うのか知らんが、10万よこせと思い切り鼻面をぶん殴られた

高校生の俺にはとても払えるような金額じゃないからと断ると、また殴られた
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「明日までに持ってこないとマジで殺すぞ」

そう言って、5人組は笑いながら帰っていった

俺は青ざめた
その頃はマジでこいつらに対して恐れを抱いていて、
殺されるんじゃないかと本気で思っていた

しばらく茫然とした後、鼻血と涙を流しながら家に帰った
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学寮で一人じっとしていると、恐怖に負けそうだったので、実家に帰ることにした
シャワーを浴びて準備をするとすぐに家を飛び出した

電車で約2時間
ちょっとした小旅行のようだったが、気分は落ちる一方だった

駅に着くと、地元の知り合いに合わないようにビクビクしながら実家へと向かった

そして、家に着くと、妹とその彼氏が俺を出迎えた
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「お兄ちゃん。どうしたん、その顔。殴られたん?」

「痛そうっすね」

黒髪ロングだった妹が、なぜか金髪になっていた。
彼氏も短く刈り込んだ金髪で、顔中ピアスだらけだ。

「うん。学校にやばいやつがおるんよ」

あえてそこには触れずに、自分の置かれている状況を事細かに二人に報告した。
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レジェンドバトル編はよ
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「なんなん、そいつら。マジムカつく」

「俺が行ってやりましょうか」

なんでも、彼は不良仲間が多いらしく、俺さえ良ければ力を貸してくれると言うのだ。
俺は藁にもすがる思いでお願いすることにした。

「明日そいつらと待ち合わせしてるから。そこについて来てくれよ」
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「すんません、お兄さん。急なことなんでこれしか集まりませんっした」

DQNどもに呼び出された公園の近くで、彼氏の仲間たちと対面した。
マジで同世代かと疑ってしまうようなチンピラみたいなのが7,8人くらいいた。

「いや、十分です」

俺は若干震えながらそう答えた。
これならあいつらも手を出してこないかも知れない。

「じゃあ、俺が先に行くから。彼氏君たちはタイミングを見計らって出てきてね」
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待ち合わせの時間から遅れること10分。
いじめっ子たちは現れた。

「おう。金は持ってきたんだろうな」

挨拶代りに一発殴られる。
その時だった。

『ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!!!!』

地鳴りかと思うような咆哮を上げて、チンピラ集団が殺到する。
ちょっと早いと思ったが、俺はビビってしまって声も上げられなかった。
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時間の感覚は全くと言っていいほど無かったが、おそらく数分の出来事だったであろう。
いじめっ子たちが悲鳴を上げながら血を吹き出し、地面に転がった。
何が起きたかすらわからないうちに、彼らは意識を失ったのか動かなくなった。

彼氏君がいじめっ子へ向けなにやら恫喝していたが、あまりよく覚えていない。
なんだか「調子乗んな」とか「ぶっ殺すぞ」とかそんな様な事を次々に叫んでいた。

「これで終わりっすかね」

「……うん。ありがとう」

俺の顔は真っ青だったと思う。
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学寮に戻って、俺は一人震えていた。

これでいじめが止むのかな。
止むといいな。

そんなことばかりを考えていた。

が、事はそう単純ではなかった。
彼氏君がそうであったように、いじめっ子たちにもまた仲間がいたのだ。

その翌日、彼氏君が入院したという話を聞いて、俺は地元へ飛んで帰った。
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>>18
飛んで帰ったって舞空術かよ
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「お兄ちゃん」

彼氏君が入院しているという病院へ行くと、泣き腫らした顔の妹が、
狼狽した様子で待合室のソファに座っていた。

「彼氏君は?」

どうやら、後遺症が残るほどひどいやられ方をしたらしく、
いまだ面会謝絶の状況なのだという。

「どうしよう。たけ君、死んじゃうかも知らん」

妹はそう言って、また涙を流し始めた。
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それからしばらくは実家に泊まることにした。

彼氏君が生死の境をさまよっているのは俺のせいだという思いもあって、
病院へとすぐに駆けつけられるようにだ。

まぁそれはただの建前で、俺は学校を休む口実が欲しかったのかも知れない。
ただただいじめっ子たちに会うのが怖かった。

俺も何をされるか分かったものじゃない。
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そうした俺の判断は、ある意味正しかったのかも知れない。

この件は、学校内のいじめという小さな問題など軽く跳び超えて、
『俺の地元の不良VS高校周辺の不良』と言う、地域間の抗争にまで発展した。

全国ネットの夕方のニュースでも軽く取り上げられるほどだった。
死人は出なかったものの、重軽症者を合わせると30人ほどになる大きなケンカだった。
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結局、俺はそのまま高校をやめた。

一般的な男子高校生よりもひ弱な俺が、
そんなものに巻き込まれたらひとたまりもないと思ったからだ。

親もそういった状況を考えてくれたのか、
東京で一人暮らしするための資金100万円を俺に与えてくれた。

18になるまでは仕送りで、それ以降はバイトを転々としながらなんとか生活費を捻出している。
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彼氏君についてだが、一命は取り留めたものの、下半身と右腕に障害が残ってしまったらしい。

今では工場のライン工として働いているらしいが、あまり詳しくは知らない。
あれ以来、仲の良かった妹とも疎遠になってしまって、地元のことがあまり耳に入って来なくなったからだ。

そんな折だった。
いじめっ子たちが出所したらしいという噂を聞いたのは。
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それは今からほんの2月ほど前のこと。
母親から食料品と共に送られてきた手紙に書いてあった。

最初は、もう10年ほど前に起こした傷害事件で最近まで服役していたのか、
と思ったが、そうではないらしい。

なんでも、まともな職につけずに、窃盗や恐喝を繰り返して実刑を受けたとのことだった。

それを読んだとき、俺の中で沸々と何かが湧き上がった。
怒りなのか、悲しみなのかは分からないが、俺の中で確かに何かが首をもたげた瞬間だった。
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俺は慌てて準備をした。
なぜだか、学寮から実家へと逃げ帰ったときのことを思い出す。

シャワーを浴び、財布とケータイをリュックに詰めて、俺は家を飛び出した。
地元まで新幹線と電車を乗り継いで約2時間半。

無機質な電車の走行音も、窓の外を流れる景色も、ぐずった子どもの泣き声も、
俺の心を冷ましはしない。

やつらに復讐を遂げる時がついに来たのだ。

俺は久々に震えていた。
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ガリヒョロのもやしっ子だった俺の身体は、
肉体労働を10年近くも続けることで見違えるほど大きくなっていた。

昔は恐怖の対象でしかなかったいじめっ子たちも、
今の俺なら確実に倒せるという自信があった。

「待ってろよ。糞野郎ども」

しかし、地元に帰った俺は愕然とした。
全寮制の高校に通っていた彼らは、てんでんばらばら、散り散りになっていたのだった。
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呆然としながら実家に帰ると、白髪交じりになった母親が出迎えた。

妹は何年か前に結婚して家を出て行ったらしい。
相手は当時の彼氏君とは別の人とのことだったが、そこにさしたる興味は覚えなかった。

「あいつらの家分からんの? 彼氏君のこと病院送りにしたやつら」

「分からんよ、そんなん。お母さんだって、facebookで見ただけだし」

facebook。
世の中便利になったものだ。

試しに名前で検索すると、驚くほど簡単に彼らは見つかった。
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彼らのページに辿り着くや、友人だと思われる人物に向け、
手当たり次第にメッセージやコメントを送った。

以前犯した罪や、高校時代に行っていたいじめのことなど、
事細かに書いて友人たちに送ってやったのだ。

しかし、成果はあまり上げられなかった。

彼らの友人たちもまたDQNだったからだ。
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その作戦は諦め、勤務先に凸することにした。

おたくで雇ってる○○は犯罪者ですよ、と。

しかし、5人組の内4人は無職のようだった。
出所したばかり、と言うのは本当らしい。

俺は残りの一人に焦点を当てた。
彼だけはその後まっとうな人生を送っていたようで、
リア充全開の写真をupしていて俺を腹立たせた。
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「おたくの会社に○○っているでしょ。○○」

「はぁ?」

電話では冷たくあしらわれたので、会社に直接訪問などもした。
毎日通っていたら、いじめっ子と直接顔を合わせる機会を得たので、思うさまに罵倒してやった。
スッキリした。

心を入れ替えて真面目に生きているからもう勘弁してくれ、
と涙ながらに訴えてきたが、俺が許すはずもない。

明日も来るよ、と言い残して、翌日本当に行ってやったらいじめっ子は泣き崩れていた。
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結局、いじめっ子は2週間ほどで自主退職したらしい。
ざまぁ。

俺は意気揚々と東京の家へと戻った。
残りの4人のfacebookを見るに、底辺らしい生活をしているようなので別段腹が立つことも無くなった。

と言うよりも、憐憫の情すら湧くほどの底辺っぷりだった。
きっと、心を入れ替えたという彼もそうなったことだろう。

俺は満足して、復讐を終えた。

『俺がいじめっ子に復讐した話~伝説のレジェンドバトル~』

終わり
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